「就活の軸」という言葉が嫌いだった私の企業選び。「人生の軸」を考えよう

ようこそみなさん、最近は業務の合間に新卒の採用面接もこなす、クーベリックです。

この記事は、就活であれこれ悩んだ挙句、”ちょっと前に”新卒で投資銀行の奴隷に就職した自身を振り返りつつ、就活の”軸”について綴るエッセイです。

これからの自分のキャリアを考えたり、ひょんなことから大学時代にタイムスリップしたときにしっかり強くてニューゲームができるように備えたものなので、多くの人にあてはまるような万能薬ではないです。

しかしながら、振った議論の一つとして、ついでに就活生やキャリアに悩む社会人の参考になれば嬉しいです。

就活生の言う、”軸”とは何か?

私自身は大学時代ずっと資格試験の勉強をしており、士業で食っていこうと思っていたため、就活のことには疎い大学生でした。

なかなか思うような成果も出ず、大学4年の春頃に進学や勉強は一旦ストップし、遅ればせながら就活をスタートしてみると、やたら”軸”という言葉が語られることが多い。

当時の私は”軸”が何を指しているのかよくわからず、他の同級生や就活生ブログを確認して、”軸”とはなんなのかを探そうとしていました。

しかし、他の人の”軸”を見聞きしているとますます混乱し始めます。

みんなたいそう立派な大義を掲げており、最近まで授業中に騒いで試験前にノートを借りに来るだけだと思っていた同級生が何を考えているのかわからず、非常に違和感を覚えました

考えているうちに、おそらく就活生がバズワードとして用いる”軸”というものは、就活という椅子取りゲームの攻略の際に用いるテクニカルタームなんだろうということがわかってきました。

就活生的には、周囲が関心を持つ業界に自身も関心を寄せ、その中でのtop-tierを志望企業として定めるのが一般的でしょう。

top-tierの企業は当然人気も高いので、周りと差別化すべく、履歴書に載せる志望動機を工夫します。

ここで”軸”を意識して志望動機を書き始めるわけですが、大抵事業内容もよくわからない会社の表面的な事業理念とかを聞き、それらに平仄を合わせる形で大学時代のエピソードを引っかけて美談を描き、会社のパンフレットに書かれている会社の最終成果物だけをイメージしながら、そこに貢献していきたいと〆る。

この、人気企業の椅子を獲得するために周囲と差別化を図った美談作りが、就活生の言う”軸”なんじゃないかと。

就活時点までの自身の過去を振り返り、エピソードから帰納的に自分が何者であるか語るようなイメージででしょうか。

最終的に何者になりたいのか、から考えた

大学生の就活を舞台にした、朝井リョウ先生の『何者』という映画化までされた直木賞受賞作があります。

この作品、大学生が就活というイベントに振り回され、採用内定の獲得や同級生への虚飾のために、何者かを演じ、自分を見失うような後味の悪い内容となっている。

TwitterのようなSNSを活用した小説で、リアリティもあってめっちゃ面白いのですが。

閑話休題

前段の、自身の経験の振り返りから組み立てる”軸”だが、問題だと思われるところを自分なりに洗い出してみました。

  • ゴール設定が内定を得るまでであること
  • 社会人になってから、自分は具体的に何をしていくのかということに焦点が当たらないこと
  • 内定という”軸”の終着点を固定化し、平仄を合わせるように自分のエピソードを飾ること
  • 焦点があてられる、自身のエピソードが派手であれば、エピソードを飾るのが簡単であること

”軸”から考えるとこういった形でペラペラで薄い内容になってしまう。

内定を取ることを目的化し過ぎてしまい、そこには深い洞察や想いがなく、過去に目を向けて取り繕ったような内容となってしまっており、その後長く続いていく社会人生活というものへのリアリティだとか、結局自身が仕事を通じて何を成し遂げていきたいのかといったことが曖昧になっているというのが、”軸”への違和感の正体だったのでしょう。

『何者』に登場し、迷走する大学生たちもこんな様子だし、就活に疲弊するような周囲の大学生というのも、考え方の傾向としてはこういった”軸”のようなものに執着しているように思われました。

冗長な文章を続けてしまいましたが、一旦目先の内定を取ることは忘れてしまい、もっと将来のことから考えることにしました。

Q. 自分の死に際はどうありたいか。

A. 何か自分の成し遂げたものを残しつつ、多くの人に惜しまれながら看取られたい。

Q. その死に際のためには晩年どのように過ごすべきか。

A. 身体が衰弱していくのに拘わらず、できれば無理なく穏やかに、何かを成し遂げるための努力を続けたい。その何かとは、将来多くの人に影響を与えられると嬉しいので、小説家のようなクリエイターとかだろうか。

Q. 更にそうなるためには?

A. ………………………………………………..

こういった、死に際から引き直して、自分が何者になりたいのかを自問自答していきました。

我ながら、かなり突飛な自問自答になっているが、これまでの経験から積み上げられてきた価値観が滲み出て、十人十色の自問自答になるんじゃないかと思うし、その個性的なものこそ、就活の際に志望する会社に晒すべき部分なんじゃないかと思います。

基本的に都合のいい妄想の逆算なのでリアリティがあるんですよね、過去を飾って積み重ねるよりも。

採用のお手伝いをすることもある立場からすると、人が足りないこのご時世、「本当に長くウチで働いてくれるのか」ということも考えます。
教育コストは想像以上に大きいですからね。

より長期的な人生設計からの逆算を語ることで、そういった採用側のチェックポイントにも刺さるアピールができます。

そして何より、「就職はたかが長い人生の中の一つの過程に過ぎない」という達観が得られます。

就活時点ではまだ知らないかもしれませんが、志望した会社に入れなかったり、志望して入ったのに思わぬ障害に出遭ってしまったり。。。
就活そのものだけでなく、その後も含めてなかなか思い通りに事が運ばないことの方が多いのが世の常です。

大学受験までは、正解不正解で点数がつく世界だったけれど、就活以降の人生は点数だけでなく好き嫌いとか、運とか、結構理不尽なことで物事が決まりますので。

そんなときは、結局最後自分はどうなりたいんだっけ?というところに立ち返って、起動修正が必要なのか、その場で踏ん張って期を待つ方がゴールに近いのかを考えることになります

就活はその考え方を磨く第一歩なんじゃないかと思うんですよ。

まとめ

目先の就職をゴールだと思っていると、傍から見たときに短絡的で非常に滑稽に映ってしまう上に、ちょっと上手くいかないとすぐ目の前が真っ暗になってしまいがちなんじゃないかと思っています。

目線をもっと伸ばして、(極端な話)死に際から逆算して人生設計を考えることで、就活がただの人生の1シーンに過ぎないと思えるし、この先の苦難に対してもそこから逃げようが耐えようが、気楽にゴールに向かって歩みを続けることが出来るんじゃないかと思います。

だから、「就活の軸」なんてつまんないこと言っていないで、「人生の軸」を考えながら就活というイベントを楽しみましょう!

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